長田寮活動報告

9月の様子をご報告申し上げます。
8月のバンド演奏も終了して、ここで一息・・・と言いたいところですが、
プロモーションビデオの製作で、録画や録音そして編集を進めつつも、並行して次の課外授業が
始まりました。
皆で意見を出し合い指導員と共に決めた課外授業は・・久しぶりに"プラモデル作り"です。
リーダーはA君に決まり、A君が中心になってスタートしました。

私たちが実践するプラモデル作りは、ただ単に作ればいい・・というものではなく、決められた予算の中で創意・工夫・努力・仕上がり・・・など、ひとつひとつにこだわりを要求されます。
9月28日はプラモデル仕上げの期限でもあり発表会でもあります、
作成者はこの日、仕上がった プラモの自己アピールや苦労した点やこだわったところなどを発表します。
そして、A君のアイディアからみんなが審査員になって、工夫点・努力点・塗装点・内装シャーシ点それぞれが持ち点 一人当たり10点づつということで、プラモデルコンテストが開催されることになりました。
ほとんどの子が既存の仕上がりに何か付加価値をつけてくるだけに、経験者が有利・・・とは一概には言えません。

油断は禁物なのです。

車内に可愛らしいカーテンやクッションを全て手縫いで仕上げたBさん。
モーターショウのように 展示された車が回転するように会場を作り、多数のこだわりを見せたA君、さすがリーダーです。
また、部品には無いアンテナやシートベルトを手作りしたり、塗装も自分流でこだわりの表現をしたりで、床のシートが布張り・・・というのは、もはやこだわりではなく当たり前になってきました。
エアーブラシで塗装した後は目の細かいペーパーをかけますが、徐々にペーパーのキメを細かくしていき、中には車体に顔が映る"鏡面仕上げ"までやってきた子もいました。
この磨きの力加減を間違えると、もう一度最初から塗装のやり直しです。
一瞬の判断ミスや油断が 天国と地獄のわかれ目なのです。
このようなこだわりを持って挑んだプラモですから、一進一退の日々が続き、連日深夜まで頑張った・・・という子も少なくはありません。


そんな中で、入寮前に膝を痛めていたC君ですが、入寮してから治療に専念することになりましたが、やはりそれには手術が必要ということになり、手術日が9月20日に決定していました。
前日から入院しますから、実質みんなよりも10日間も製作日が足りないというハンディがあります。
C君は残り少ない日々の中、作業に集中して取り組み、部品の磨きも一番に仕上げ、入院の日も 当日5時までかかって仕上げたというのです。
仕上がりも妥協はありませんでした。 本人もひとつのことをこんなに集中して努力し、しかも朝の5時までかかってやり抜いた・・・ という経験が今までに無かったらしく、当日、眠そうではありましたが若者らしいすがすがしい笑顔 をしていました。
C君にとってこの9月は大変な一ヶ月でしたが、収穫も多い充実した一ヶ月間であったと思います。入院したC君ですが経過も順調で、子どもたちが順番にお見舞いにいってくれています。

みんな優しい子ども達です。

それでは・・・プラモデルコンテストの結果の上位5人をお伝えしましょう。

2006 プラモデルコンテスト結果発表

1位 長田指導員
2位 C君
3位 A君
4位 アルバイトスタッフ
5位 Bさん
特別賞 D君とE君
(二人とも基本に忠実な磨きができており、特にE君は中一にしては上手なため受賞しました)

ということで、それぞれに豪華?賞品が渡されましたが、入賞しなかった子も僅差で入賞を
逃したり、全員に何がしかのこだわりがあって甲乙つけがたく、
投票する全員が「どうしょうー」と困り果てました。
今月の課外授業も全員が精一杯の努力をして頑張ってくれたと思います。
また、最近では来たるべき"各種検定試験"や"ナゴヤシティーマラソン"に向けて、
寮生全員大忙しですし、今月は普通救命講座を受講する為、全員で消防署に出掛け学んできます。 人工呼吸や心臓マッサージの仕方を学び、実際に人形相手に練習します。
また最近話題のAEDも 使い方に実施訓練・・・と約3時間、みっちりと学び最後に
実技試験がありますが、実際に運用出来るかがテストされます。
この受講により、全員がいつでも救命行動ができ社会に貢献できるよう免許習得を目指します。
今月もみんな元気に・・・そして頑張っています。






                        塾教育学院    日下部 愛子

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