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名古屋の暑い暑〜い8月が無事に過ぎ、子どもたちも全員元気にしています。
入寮時、血管が見えるくらいの色白というよりも青白く病的だった子も・・・生活習慣病やその予備軍だった子たちも・・・真っ黒に日焼けし、男らしくそして健康的です。
今月は仕事組のA君、訓練生のB君・C君が退寮し、訓練生のD君、E君、F君、Gさんが内職組にあがり、内職組だったH君、I君、J君が仕事組にあがりました。 今月も慌しく月日は流れましたが、子どもたちはそれぞれのペースの中で順調に成長しています。
先ずは、立派に退寮していったA君についてご紹介しましょう。 彼は現在、明和高校の4年生で昼間は喫茶店でアルバイトをし、夜は高校生活と大変忙しい日々を送っています。入寮中もアルバイトで毎月15万円ほど稼ぎ、
その内、実家に2万5千円の仕送りをし、 (仕事組の子どもたちは給料の一部を毎月両親に仕送りしています)
貯金も130万円貯めての退寮でした。
今後は自分で選んできたアパートでの一人暮らしが始まりますが、家賃も食費も全て自分でまかないます。通常なら高校生の一人暮らしなど大変で厳しいように思われますが、寮生は皆退寮する頃になると仕事組としてバイトをしながらの実践教育を充分受けていますので、これくらいのことは何の苦もなくこなしてしまいます。
自炊も、お母さんの家事の大変さを体感するということと、今回のように一人住まいをしたときにコンビニ通いをさせてはいけない・・・という配慮から子ども達は 入寮後、朝・昼・夕の食事はすべて業者から配達される食材でレシピを見ながら毎日調理していますが、料理が得意なA君はもちろんこれからも大丈夫です。 退寮後は社会の荒波にもまれ、より一層たくましく成長してくれることを願っています。
また、B君、C君の両名は地元の中学校に戻りました。心身共にとても弱々しかった二人ですが、学力や体力もつき強くたくましくそして男らしく成長しました。9月1日が登校日です。きっとドキドキしながら教室に入ったことと思いますが、沢山の友達に囲まれ中学校生活を無事に終了してくれる事と思います。
D君、E君、F君、Gさんですが、仕事組になる前の準備段階が"内職組"で、業者さんは私たちを特別扱いはしてくれません。この内職によって"仕事"の厳しさや社会の流れを学びますが、業者さんとの対応は全て子ども達が行ない、給料も個人口座に振り込まれるだけに、お金の大切さもしっかり学ぶのです。
店長になる者が中心となり毎朝の朝礼から仕事が始まり、経理部や商品管理部も生徒がすべて担当し、来たるべく"仕事組"になる日に備えての訓練をするのです。(別紙参照)
また、内職組は同時にボランティア活動にも出かけます。子ども達と同じくらいの年代の子が多く 入所する医療施設が近くにあり、食事介助のお手伝いをさせていただいています。 D君、E君、F君、Gさん。4人ともに夜間高校に通うメンバーで、日々大変忙しいと思いますが、早く内職やボランティアに慣れて頑張ってほしいと思います。
仕事組になったH君、I君、J君も訓練日記(bP3)にあるように日々頑張っています。 A君同様、社会という実践教育の中で強くたくましくなり、私たち指導員もまた違う角度からの 指導そして応援を開始します。
可愛い子には旅をさせろ・・・とはよく言ったもので沢山の失敗が 彼ら自身を磨き、いろいろなバイトをすることで深みのある人間に育っていきます。
これからもプラス思考で日々努力して欲しいですし、目先のことが出来た・・・というだけで満足することなく大切なことはいかに努力を持続させ、そしてこれを発展させていくかです。 この3人なら荒波にもまれても、立派にやり抜いてくれることと信じています。
最後になりましたが、今月は恒例となった夏の大掃除がありました。 ここ長田寮では掃除も訓練のひとつです。
入寮してくる子にみられる特徴として、木や畳など目に沿って掃けない、拭けない。角をきっちりと掃除ができない、やらない、手順が悪い。きれいにする・・・・という掃除の意味がまるでわかっていない。また、もったいない・・ということを知らないから水を流しっぱなしにしながら掃除をする・・・いろんなことで掃除一つをとっても、入寮してまもない子には指導が必要ですし、これがなおったとしても同じ繰り返しをする子もまだまだいますが、(掃除の様子は個人別の反省文を同封しましたのでごらん下さい)掃除をすればきれいに仕上がったときの爽快感や達成感はなにものにも変えがたい感動です。早朝に始まり夜中までかかった大掃除も各自 いろいろな課題を残しつつも無事終了しました。
今月も寮生のひとりひとりが月日と共に少しずつ成長した8月でしたが、子ども達も、そして 私たち指導員も変わらず頑張ってまいります。

塾教育学院      日下部 愛子

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