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台風7号が東海地方直撃かと思われた平成17年7月25日〜27日。恒例となりました夏合宿が開催されました。
当日25日の早朝まで台風の進路予想がはっきりしなかっただけに合宿を決行するか否かが決められず、ギリギリまで検討しましたが・・・

@ 合宿会場が名古屋から近く万が一の時でも(警報発令時等)迅速な対応がとれること。
A 急な変更に対応した内容変更と準備態勢がとれたこと。
B 子どもたちがこの日のために、何ヶ月も前から一生懸命準備をしていたこと。
などの理由から25日、合宿は予定通り決行されました。
今回の合宿は会場を今までの海側とは違い、2泊3日ともに山側(愛知万博の開催地でもある自然豊かな瀬戸市)での合宿で、目的地と予算が決まっているなか、あらかじめ決められた企画をもとに生徒たちは、その準備から会計報告まで全てを自分たちでこなさなければいけません。それぞれのチームにわかれ、何ヶ月も前から度重なる打ち合わせと試行錯誤の末にこの日を迎えたのでした。
平成17年7月25日(月)
目的地までのルートは今までのように送迎があるのではなく、チームごとに瀬戸市に向かいます。長田寮を8:00に出発し、瀬戸市の第3セクターでもある愛知環状鉄道に乗車したら先ずは「中水野駅」に10:30に集合です。
ここで中水野駅から車で30分ほどの名古屋鉄道「水野駅」というところがあり、間違ってここに集合でもしていたら大変なことになっていましたが、各チームとも無事に集結できホッと一安心。その後は徒歩で定光寺キャンプ場に向かいました。



到着後は、キャンプ場の職員のみなさんにあいさつをし、合宿中の注意事項などを伺い、持参したお弁当で昼食をとった後、休むヒマ無く荷物移動、テント準備、レンタル用品の確保・・・などと慌しく時は過ぎ、あっという間に15:30。本日のイベント"創作料理コンテスト"が開催されました。
制限時間は2時間。限られた予算の中での創作料理です。 審査は全員で行い指導員はそれぞれ(見ため)(味)で5点ずつ。また、このコンテストではひらめきや発想を重視しているので(アイディア)に関しては10点の配点で審査をし、子どもたちも一人一票ずつ投票して審査に参加しますが、子どもたちの票のゆくえによっては大逆転もあり得ます。
各チーム本番まで思考を重ね、何度も話し合い一生懸命計画した内容で激突するだけに、最後の最後まで目が離せませんでした。
入賞したチームにはそれぞれ賞品がありますが、別紙の通り1位〜4位までは貰って嬉しい暑い夏にはピッタリの品物ですが、それ以下は絶対飲みたくないジュースです。 指導員からの「スタート!」の掛け声と共に一斉に調理開始です。

今回、各チームのメニューは昨年とは違い、かなりの手作り感とアイディアがあること、そしてデザートが豊富であることなどが特長としてあげられます。 たとえば・・・"虹"をテーマにしたあるチームは7色を料理で表現しました。
緑色はピーマンの肉詰めで、ただ単にハンバーグ生地を詰めただけではなく3種類の味があります。
普通味にカレー味そしてとろけるチーズを入れたものをソテーしたもの。赤色はキャベツ一杯のお好み焼きの生地に、表面は沢山のトッピングを加えたミックスピザ。
黄色はコーンたっぷりのコンソメスープにフワフワ溶き卵入り。
オレンジ色は牛乳にオレンジジュースを入れたミルクオレンジジュース、紫色はヨーグルトにブルーベリージャムを入れてミキシング。
黄緑色はつぶしたアボガドに鶏のささ身をボイルしてほぐしたものをあえて、ポテトチップにのせて食します。
ピンクには、にんじんのスティックサラダをロースハムで包み、オーロラソースでいただくなど、このチームの試食をしましたがどれもおいしかったです。



又、あるチームは中華料理にこだわり中華ピラフや、わざわざ鶏ガラからスープをとって煮卵やチヤーシユウも手作りというとてもおいしいラーメンを作りました。
デザートもメロンゼリーを作り小さく刻んだものをカクテルグラスに入れ、そこにジンジャエールを注いだメロンジュースはとても涼しげでしたし、手作りワラビ餅には抹茶味と黒餡蜜の2種類がありましたが、とてもおいしく仕上がっていました。



指導員一同、日頃、炊事には慣れているものの、ここまで手作り料理をしてくるとは思いませんし感心しました。
ほかのチームも、ライスペーパを使った中華春巻きはチリソース、和風ソース、オーロラソースで・・・。
ザルうどんも3種類のソースが用意してあり、お好みでいただきます。



又、あるチームの豚しゃぶしゃぶソースも絶品で、ゴマドレッシングにポン酢、ここにブラックペッパーを入れたソースでしたが、皆絶賛!とてもおいしいのです。



こうして、限られた予算の中で、みんな一生懸命作りましたが、あっという間に2時間が経過し、「終了」の合図とともにみんなでの審査が始まりました。結果は別紙の通りです。





ちなみに「みんなで作ろう野菜ジュースの中身を紹介しましょう。
各チームからいろんな野菜が提供されました。常温の青汁がベースです。
ここに生のにんにく半房、山盛りのねぎの葉の部分、レタス、トマト、タカの爪、キャベツが入りましたが、いろんな面でとても辛い野菜ジュース?!になり、別紙のチーム全員が飲みほしました。
(緑の中のキリュウ夫人とそのしもべ達チーム) 又、最下位の賞品「みんなで作ろうミックスジュース」の中身は、変わらず青汁がベースで生のにんにく半房、炊いたご飯一杯分、昨日の豚シャブの残り、マヨネーズ、牛脂、固形カレールーで、全てをジューサーで攪拌しましたが、あまりの粘着質にモーターに負担をかけてしまい途中妙なにおいがし始めたので、これではモーターが壊れてしまうと、攪拌しやすくするために再度青汁を加えて、とっても体にいい!?まずいジュースが出来上がりました。
この恐怖のジュースは別紙のメンバーが飲みましたが(ザ・メガネチーム)2年連続で飲んだ子もおり、チーム総合リーダーでもある長谷川指導員も何の因果か、2年連続この恐怖のジュースを飲んだのでした。
ちなみに私も試しに少しだけ飲んでみましたが、あまりの まずさに吐き気をもよおし、しばらくにんにくの臭さが抜けませんでした。こうして「創作料理コンテスト」も大変盛り上がり、皆の爆笑の渦の中、楽しい夕食の時間になったのです。
※ザ・メガネチームの料理ですが・・・テーマはアニメの「ガンダム」です。普通に炊いたお米をピラフにするでもなく、海苔などを使い「ガンダム」の顔を作り、なぜか周りにはスイカとスターフルーツのトッピングです。アイディアはとても良かったのですが、この取り合わせの不気味さと、スイカからでた果汁でお米が赤く染まり、スイカオンザライスのまずいことといったら・・・又、ソーセージと竹串で作った「木馬」(宇宙船)が審査の途中で倒れ、翼にみたてていた大きなアゲが実は生だった事が判明し、そのアゲの先端がしなってテーブルに接触していて、加えて木馬の周りにあるポテトサラダやホワイトスパゲティーの盛り付けが大変まずく、こんなに食欲が沸かない料理も珍しいことです。



しかし、試食をしなければならず、ひょっとしたらおいしいかも・・と、覚悟をきめ目をつむっていただきましたが・・・見た目の悪いものは・・・・     やっぱりまずかったです。
夜からは・・・おまちかねキャンプファイヤーが始まりました。
火の神様とそのしもべたちが積み上げられた薪に火を点火し、先ずは皆でキャンプには付きものの「もえろよもえろ」を歌い、その後、みんなで手をつなぎフォークダンスの「マイムマイム」を担当者からの指導ののち踊りました。
このマイムマイムは途中、火に向かって前進するところがあり、みなふざけて一気にダッシュするものですから、おもしろくたのしいのですがその前進、後退についていくのが必死で、このフォークダンスも笑いの渦のなか大変盛り上がりました。
宴もたけなわ・・・キャンプファイヤー出し物チーム対抗戦!の開始です。
料理コンテスト同様みんなで力をあわせての催しですが、これにも別紙のように賞品が付きます。
1位は最終日の昼食に豪華弁当800円までのメニューを自由にベントマン(宅配弁当屋)に注文できますし、最下位は200円までのメニューを自由?に注文できます。
どのチームも甲乙つけがたい内容で、歌やダンス、演劇、ショートコントなどがありました。その結果は別紙の通りです。











ちなみに最下位はナント・・・運命のいたずらか・・・ また長谷川先生チームで、つい先ほどまずい青汁ジュースをのんだばかりなのに最終日もわびしい昼食・・・かわいそう・・・ちなみに長谷川先生の注文したメニューを聞いてみました。
(ライス、ちくわ天1コ、醤油)で「メインディシュは醤油です。」とうれしそうに?言っていました。
当日は台風の影響も全く無く、私たちは初日から雨の中での活動と思っていましたが、一滴の雨も降らず今日一日を無事に過ごす事が出来たのです。
7月26日(火) 6:00起床と共に、みな一斉に朝食作りが始まりました。サンドイッチやご飯に味噌汁などを作っていましたが、同時に今日のオリエンテーリング中に食べるお弁当も作らなければならず、かなり忙しい朝食作りでした。 10:00 チーム対抗オリエンテーリング大会の開始です。(会場は定光寺公園敷地内)
このオリエンテーリングにも別紙のような賞品が付くので、みなやる気満々でした。 傘もいらない程度の小雨降る中、ジャンケンで出発順番を決め5分間隔でスタートです。
コースは10キロ。順調にいけば3時間前後でゴールできますが、ポイントごとにアルファベット一文字が書かれたポストがあり、これをチェックしていくことと、指導員がいるポイントではクイズが出されます。
回答が正解であれば良いのですが、間違っているとゴールインしたタイムに10分ずつ時間が追加されます。ちなみに出された問題は・・・
・オリンピックの五輪のマーク。真ん中にある輪の色は何色?
・ドライアイスの成分は何?
・ちびまる子ちゃんのイントロ「なんでもかんでもみんな〜」の最初の出だしの音は何?
・IT革命の「I・T」ってどういう意味?
以上、結構難しい問題に皆、頭をかかえていましたが結果は別紙の通りになりました。
長谷川チームですが、ここでようやく4位に入り、最下位のトイレ掃除は免れました。
おしくもやぶれた渡辺チームですが、途中2度ほどコースを間違えたらしく、結局は皆に迷惑をかけてしまう・・・と判断し途中リタイヤしました。
結果ではなく最後までやり抜くことを目標としていただけに、残念なことになってしまいましたが、長い距離を歩き続けたことはたしかです、心身ともに疲れた事と思いますが、反省会の後また一回り大きく、そして成長したことと思います。
オリエンテーリングの表彰式の後、私たちはキャンプ場に戻りました。
キャンプ場では職員の方がみえて台風の進路が東にそれたことで「もう心配ないよ。」との話があり、この頃になると風は多少あるものの青空も見え始めとても安堵しました。
みなが安心したのもつかの間、子どもたちは休むヒマなく夕食作りの始まりです。
火おこしや薪割にも慣れました。みんな初日の反省を活かし与えられた仕事を一生懸命こなしています。
各チーム2日目の夕食とあって焼肉などの肉料理が多く、その後、順調に夕食も終了し、19:00 夜のイベント・・肝だめしの始まりです。
2班に分かれて、片方は肝だめしで他方おどかし役です。
本当にあった怖い話のDVDを見て、怪談話をしてから真っ暗闇を歩くわけですから、怖いなんてもんじゃありません。しかも、途中でコンニャクがぶら下がっていたり、水風船をぶつけられたり、怖いお面や水鉄砲で水をかけられるので大変です。
各チーム思考を重ねてのおどかしに、そこらじゅうで「こおうぇ〜っ!(怖〜い)」「キャ〜ッ!」の叫び声が響きわたりました。
子どもたちも終了後「メチャおもろかった!」の連呼で、この肝だめし・・大変盛り上がり終了したのは23:00頃。
さあ!急いで帰って就寝準備です。

7月27日(水) いよいよ夏合宿最終日。
6:00起床・・・朝食準備に後片付け、レンタル品の返却に、キャンプ場の掃除と使用した箇所を分担して掃除、オリエンテーリングで遅かった2チームのお風呂掃除にトイレ掃除・・・慌しい合宿でしたが特にこの日の午前中は毎年猫の手も借りたいくらい大変忙しい時間帯なのです。
しかし、なかなか順調には進みませんでした。
なぜなら掃除の範囲が広いため少人数でも大変なところを、効率の悪いやり方でやっているので、いつまでたっても終わらないのです。



ほうきも木の目にそってはかなければ、きれいになりませんし、風呂掃除ひとつとっても、奥の浴室から始めるのが本筋ですが、最初に脱衣所から始めてしまったり、浴室掃除が始まったかと思えば、最初に排水溝を磨き始める始末。 機転や気配り、先が読めず気が付く者もいなければ、教える者もおらず大混乱・・・ 10:00から開始予定の一発芸大会も一部の掃除場所がこんな調子ですので、午後に順延となり12:30 ようやく指導員からのアドバイスののち掃除が終了しました。
そして、13:00。例のベントマンからお弁当が配達されホッと一息です。
昼食の遅れは自業自得ですが掃除で疲れた子どもたちにとっては丁度良い休憩となりました。
周りを見渡せば・・・3段のお弁当箱にぺットボトル付きの豪華弁当のチームもあれば、ライス一段にペットボトル付きおかず無しの出し物対抗戦最下位のチームもいます。
当たり前の話ですが勝負の世界とは厳しいものです。
この合宿の特徴として限られた予算の中で生活しなければならないため、食べ物や薪が無くなれば山にも行かねばならぬというまさにサバイバル合宿ということと、合宿中の行事には必ず勝負が伴い勝者と敗者が生じます。私たちの日常生活でも自宅を一歩出たら、そこは修羅場です。
優しいだけでは生きていけませんし消極的に「まあ〜いいやぁ〜」では、このせちがらい世の中では負組になってしまいます。絶対勝ってやる!の闘争心や男らしさにたくましさや強さも大事で、面白おかしいゲームの中ですが、これらを養うことも特徴なのです。
そして昼食後はこの合宿ラストの戦い・・・一発芸大会がキャンプ場内の会場を借りて始まりました。 この一発芸は指導員が審査委員となりそれぞれ持ち点が5点でその合計点で順位を決めます。
この順位が夏の大掃除の場所決めや反省文の枚数になるだけに、これもみんな必死です。
手品あり、ものまねありでスゴイものからくだらないものまでピンキリでしたが一人一人の個性が発揮されてとても楽しいひとときでした。



かたいイメージや口数の少ないおとなしい子らが、いざ始まってみると大きな声でコントをしてみたり、歌ったり・・で内容も面白く意外性もあって大ウケで、みんなからもらった大きな拍手と大笑いに、子どもたちにもきっと自信と度胸がついたことと思います。
こうして、台風直撃と言われながらも、夏合宿の全工程はすべて無事に終了することができました。 閉会式・・・職員の方から私たち全員にお話があり、次のようことが話されました。

・子どもたちを見かけると絶えず小走りで、みんなの機敏な動きに関心したこと。
・合宿2日目、3日目ともなれば疲れから動作が鈍くなって、だらだらしてくるが、みんな元気で体力があること。
・日頃私たちも掃除をしているが、いつも出来ないところを掃除してくれたり、こんなに丁寧に掃除をしてくれてありがとう。
・みんな礼儀正しく挨拶もしっかりしている。
・飯ごうや鉄板、なべがピカピカになって返却されました。普通、返却の9割が洗浄不足で職員の私たちが洗っていますが、君たちの仕上げはすばらしい。
・この施設は今までに沢山の人が利用していますが、全てにおいて大変すばらしい。 みんなそれぞれに大変なことが幾つかあったと思いますが、収穫も多かったと思います。
・お疲れ様でした。これからもお友達同士や、先々家庭ができ子供さんやご家族そろって気楽に遊びに来てください・・・。

ありがたいお言葉でした。
子どもたちの胸の奥にもこのメッセージは宝物として残ったことと思います。
3日間とも雨と思っていた合宿も、26日の午前中少し降られただけで、全工程無事に終了し、それどころかこの日の夜、台風一過で高台から満天の星とすばらしい夜景を見ることができ、みんな感動しました。 
おきまりのキャンプファイヤーも、学校を休んでいたために初体験の子や、みんなの輪に入れず、遠くから見ていた・・・という子もいて、この夏合宿で初めて体験し、良い思い出づくりにもなりました。
定光寺公園の職員の方々には、お休みにも関わらずお世話になり、私たちがボートに乗るかもしれないと何時間も待機していた・・・と後で話されました。
定光寺キャンプ場の職員の方々には、私たちが歩きやすいように道をならしてくださったり、連日の行事で入浴時間が遅くなってしまったにもかかわらず、嫌な顔ひとつせず私たちを歓待してくださいました。
又、ご父兄の皆様からはたくさんのジュースやお菓子の差し入れを頂戴しました。
今回の夏合宿もご父兄のみなさまのご理解とご協力があり、また沢山の方々のお力添えがあったからこそ、無事に終わることが出来ました。
お世話になったみなさまには、子どもたちと共に深く御礼申し上げます。
ありがとうございました。



塾教育学院      日下部 愛子

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