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今月・・・ここ長田寮でも待ちに待った春がやって来ました。  " さくら咲く!"
そうです。今年も高校受験組が全員合格を果たしたのです。
子どもたちは来たるべく高校受験に備え、実際に過去問や作文に面接・・と、何度も何度も練習を繰り返しました。
面接時には受験組でない子どもたちも同席し、良いところ、改善したほうがいいところ・・などの意見交換をしたりで、これから体験する可能性のある子どもたちにとっても、この機会はよい刺激になったのではないかと思います。
こうして、その努力の甲斐あって全員愛知県立明和高等学校(定時制)に合格したのでした。
私たち指導員は、若者にとって無為の一日がいかに恐ろしいことであるのかを、今まで、たくさんの事例の中で目の当たりにしてきました。
一日中ゲームに漫画にテレビ、そして、昼夜逆転で心身ともに調子を崩し生活習慣病に
なってしまったり、その予備軍であったり・・しかし、子どもたちは宝石の原石です。
みな規則正しい生活と訓練を重ねることによって、毎日、元気いっぱいに学校に通えるようになりました。
地下鉄に乗ると気分が悪くなり公共の乗り物に乗れなかった子も、今や人ごみにもまれ、そして揺られてたくましくなりました。いつも一人ぼっちで話すことすらできなかった子にも寮以外の友達ができ、いまどきのおしゃべりを楽しんでいます。そして、家から一歩も外出できなかった子が、今は定期券を使い毎日通学をしています。
朝は6:00に起床し慌しい一日が始まり、訓練が16:00に終了してからシャワーを浴びたり、着替えをしたり・・17:00までに寮を出なければ遅刻をしてしまうだけにみんな大忙しです。夜21:00頃に帰寮したかと思えば今度は夜掃除が待っています。
「今日の一日」という毎日の日記を書き、00:00就寝・・・一日があっという間に
終わるのです。
社会の中での実践教育と毎日の生活が訓練そのものであり、この修羅場が子どもたちを
成長させるのです。
そして、これからが正念場。全員無事高校卒業めざして"初心貫徹"やり抜いてほしいものです。

〈明和高校入学式に参加されたご父兄からお手紙を頂戴しましたので、ご紹介いたします〉

長田先生へ・・・

いつもお世話になっています。
4月6日に明和高校の入学式に出席させていただきました。
一年ぶりの息子はやはり別人でした。本当にありがとうございます。
心身ともに、あたりまえに近づいたのを実感しました。
入学式からホームルームの時間のあいだですが、先生の説明に姿勢を崩さず
一言も聞きもらすまい・・・の姿勢が感じられ、普段の生活が高いレベルで暮らしているのがわかりました。
本当にありがとうございました。息子自身は今後、長田寮の退寮を目指すと思いますが、
親の元に帰ることはできませんね。4年間は明和高校に通うことになりますね。
息子を私たちに返していただく事は期待していません。
逆に、息子は親を捨てた感覚ですね。
先生の家庭のように" あっけらかん "の間柄でこれからも行きたいです。
息子には、学校での生活や、いろいろな経験をして楽しんでくれることを望んでいます。
これからも変わらず、熱いご指導をお願いいたします。
私たちも、今後も微力ながらも協力、支援を続けさせていただきます。
心温まる、また、指導員にも励みになるお手紙をいただきありがとうございました。
このほか、合格したご父兄の皆様からも感謝のお言葉を頂戴し、私たちにしてみれば、
長田を信じて来てくださいます皆さんのおかげですのに、うれしいやら、もったいないやらで恐縮いたしました。改めて御礼申し上げます。

入学式当日は久しぶりに会う親子ですから、「別人のよう・・」と言われる方が多くいらっしゃいました。また、時々送ります集合写真でも、「息子はどこにいますか?」と尋ねられる方がみえます。無理もありません。100キロあった巨体が身も心も引き締まり、標準体重となりました。アゴと首が同じ太さだった容姿も、しっかりと区別でき、もちろん脂肪肝も完治して心身ともに健康体になったのですから・・・。
容姿以外でも、入寮前、毎日暗い顔をして思いつめていたわが子が、先日皆様に見ていただきました滝修業の集合写真で、「息子は行ったのですか?」の問いに、満面の笑みをうかべる青年を指差し「この子が息子さんですよ・・」と私が教えてあげると「え〜っ」と驚きの声を上げられました。久しぶりの息子の笑顔が嬉しかったのでしょう、その後、お母さんはハンカチで目頭を押さえられました。
私も何かこみあげるものがあり、改めてスタッフ一同、これからも変わらず子どもたちと共に頑張らねば・・・と強く思った次第です。

慌しく月日が過ぎる中、5月は愛知県ソフトボール連盟・名古屋支部主催のバレーボール大会に参加します。
目的は" バレーボール愛好者が楽しくプレーすることによって、体力の向上、地域社会の親睦を図り、楽しいソフトバレーボールの普及と振興に寄与する。"というもので小学生の部・レディースの部・トリムの部に分かれての熱戦になりますが、私たちはトリムの部に出場します。(平成17年5月4日:名古屋市稲永SCにて)
狙うは、もちろん" 優勝! "です。日ごろの練習成果を発揮すべくベストを尽くし悔いの無いよう、そして楽しみながらプレーしてきたいと思います。  頑張ります。
それでは、また来月、報告させていただきます。

塾教育学院  日下部 愛子
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